“porchetta(ポルケッタ)”は、豚バラのかたまり肉に塩、オイル、ワイン、ニンニク、各種ハーブをすり込み、皮面が外側になるようにグルッと巻いて、オーブンでじっくり焼いたイタリアではポビュラーなお肉料理。
豚バラが一般的なようですが、豚の丸焼きを串に刺してクルクル回しながら炭火でじっくり焼くバージョンもあります。発祥は諸説ありますが、ローマ周辺のエリアでは大昔から親しまれていたそうです。
アメリカの著名フードジャーナリストであるマイケル・ポーラン氏の著書「人間は料理する」(NTT出版)には、大きなお肉を炭火などで焼く行為は、神様への捧げ物であるとともに人々の結束を高め意味があったというようなことが書かれていました。
最近ではソロキャンプついでに一人BBQを楽しむ人が多いみたいですが、供物の意味はさておき、みんな集まって炭火でかたまりのお肉を焼いて食べると、家族や仲間同士の一体感が強まる気がしないでもありません。
「ポルケッタ」もまさにそんな場面にぴったりのメニュー。一家の長(だいたいはお父さん)がおいしそうな焼き色の付いた「ポルケッタ」を厳かに切り分ける姿は、いかにもイタリア的休日のワンシーンです。
そういえば以前、仕事でローマを訪れた際、現地でお世話になった方のご自宅で、その方のお父さんが子豚の丸焼きバージョンの「ポルケッタ」を振る舞ってくれたことを思い出しました。
皮付きの豚バラではありませんが、BISKEROでもピザのトッピングやフィリングとして、おつまみの一品として「ポルケッタ」を提供しています。特製のバルサミコ酢で作ったソースをかけると、脂身の甘味とのメリハリが利いておいしいですよ。